新聞の切り抜きを意識してみました、脅迫状? ははは

10月の泣き言・この程度でしかウサを晴らせないのって……



2003年10月 1日(水) 〜 10月31日(金)

10月のあらすじ


 飛んで火に入る夏の虫というのはこういうことか? 最近いろんなところで問題になってる出逢い系サイトを騙った詐欺。なんかしらないけど、わたしのところにもやってまいりました。

題名 料金提督(最終通知)

 株式会社○○ファイナンスよりお支払いのお願いです。前回ご利用頂いたサイトのご利用料金の入金確認ができておりません。金額は■ログイン 62000円(遅延損害金を含む)■事務手数料3500円■消費税 3100円■合計金額 68600円
 お支払い期日は2003/10/21日、15:00迄です。お支払い方法に関してお知らせいたしますので、担当▲▲(なぜか携帯番号)まで必ずご連絡下さい。なお営業時間は午前9時から午後5時までとなっております。
また、このメールを無視、あるいは期日までにお支払い頂けない場合、裁判訴訟・強制執行による差押さえ(給与差押え等)を含めた、あらゆる回収手段を講じさせていただきます。それでも回収できない場合には、「回収専門業者」に債権を譲渡します。このような事態にならぬよう、くれぐれも期限までに入金してください。

 おーおー、いろんなところに公開されてるテンプレートからコピペしたようなメールですこと♪ こういう香ばしい文面をもってくるってことはアタマの弱いガキかなんかだろうから、なにもしないで無視するか通報するのがいちばんなんだろうけど、かなりアタマにくることが多いんでちょっくら遊ばせていただきましたとさ。

 とりあえずおとなしそーな小市民を気取って電話をかけてみました。当然ながら、184発信ですけどね。
 指定された携帯電話番号にかけると、どうみてもアタマの悪そうなにーちゃんの声で「はい、どなたですか?」この時点で撃墜決定。
「株式会社○×ファイナンスさんですか、えっと……料金督促のメールがきたんですがこれって」まるっきりスリッパをもった主婦と目が合ってしまったハエの様なか細い声でわざと似たような名称の名前の会社名を言ってみたりする。
「はい、そうです。ではメールアドレスとお名前をお知らせください」「ええっ!? あ、あのぉ……わたし、いま会社名○×ファイナンスと○○ファイナンスを言い間違えたんですが、本当にここは株式会社○×ファイナンスいいんですか?」「……○○ファイナンスです」この時点でまず1ポイント(謎)。「いえ、こっちが言い間違えたので、すみません、で督促の件なんですが……」「あ、はい、えっと明細はですね、利用料が5000円で、延滞損害金が57000円、事務手数料が3500円に消費税をがついて68600円になります、振り込み先をお知らせいたしますのでお名前と住所と電話番号をお知らせ下さい」あ〜あ、そうとう練習したんだろうな、こんな長い文章をスラスラいうなんて、きっとこいつ、小学校の学芸会でキコリに切り倒されるのを泣いて許しを乞う台詞がその一つしかない枯木の役をやった時以来なんだろうなぁ、でも、フツーは個別に金額が違うはずだろうに、なんで名前も電話番号も聞く前に金額がここまでスラスラと言えるんだろう、はい、それは台本があるから、ってなつっこみはとっといて☆ ここからが本番。
「はい、わかりましたけど……、遅延損害金が57000円ってのは高いんじゃないですか?」おそらくアタマの弱いガキのテンプレートに想定されている質問を振ってみる。99%返ってくる答えは決まってるんだけどね、「そう言われましても、それだけの損害が発生しているから仕方ないです。入会時の規約にも支払いが遅れた場合は遅延損害金が発生すると書いてますし、ログイン記録が残っている以上、規約に同意したことになるので、正当な金額なんですが」わはは、大当たり。ならばこちらもテンプレートに従った、もしかしたらログインしてるんじゃないかっていうような匂いを感じさせながら、「……あの、ホントにわたしが使ったんですかね?」「ちょっと、トボけられても困りますよ!」うわ、居丈高な態度になってきたぞ♪ オラすっげぇワクワクしてきたぞ、とまぁどっかの悟空のような感覚を感じながらスルー。「だったら利用記録を書類で送ってやるよ、それ見ればそっちのパソコンから利用したってことも解るよ。当然この分も上乗せして請求するけどね、書類を送るから住所を教えてくれよ!」なんかすごい不愉快そうな態度、これが芝居なら学芸会以下、恫喝にもなりはしないしね〜。その書類にしてもどうせエクセルのプリントアウトを送付してくるか、データをそのまま送ってくるんだろうね。でも、メアドを知ってるんでしょ? だったら先にメールに添付してこの手の突っ込みを回避するくらいの芸みせなさいってば。「それは……いいです。でも、金額が大きくて……」さらに蚊の鳴くよーな声で拒否してみる。どうやら向こうは100%カモがネギ背負って来た挙げ句に鍋にダシに七輪まで持参で目の前にやってきたと錯覚した模様、勝利宣言のように口調がさらに恫喝めいてきて見境なくなってきた感じ、せっかく書いたであろう台本もかなりの勢いでつっかかったりリップが乗ったり、吹いたりしてるし。
「おい、支払い拒否か? こっちはは詐欺でもなんでもない正当な! 請求だからよ。警察だろうが弁護士だろうが、どこで相談されても構わないんだよ」を〜、図に乗ってきましたね〜、ここで「ううう……」と少し嗚咽っぽい声を出してみたらもうタイヘン、「ただし、払うという返事が得られないと判断して、裁判をして料金を回収するか、債権回収業者に債権を回すことになるぞ! それでもいいのか!?」確かにまぁ、相手がヘコんでるところに恫喝かませば気持ちいいのはわかってるけど、あまり有頂天になると知らないよ、声にぜんぜん迫力ないしね〜♪ 「そうなってもいいなら、こっちはそれでも構わないんだけどな、こっちが請求してる金額よりずっと高くつくぞ! いいのか? 特に裁判!」あ〜あ、裁判が金かかるって思ってるかわいそうな一般人になっちゃったよ……お里が知れるね……ついでに地も出てるし。
 ってなわけで、知能指数と愚かっぷりがわかったのでそろそろ反撃開始。「ううう……裁判は……、いまいくつも抱えてるし、これ以上増やしても痛くもかゆくもないから構わないから、裁判にしてもらったほうがいいかな? あ、組系列なら回収業者でもいいけど〜☆」「……!?」こっからの江戸川乞食は、10/8の第28回デイリースポーツ杯争奪戦競走初日の11レース江戸川選抜戦を2と3と6の絡みを買ってはいたけど、確定した6−3−2 137460円だけはもってなかった挙げ句に、目の前で払い戻し窓口に向かうどうみてもビギナーズラックで当たったとしか思えない茶髪の小僧が「こんなの外す奴はバカだね」とかささやいてるのをきいちゃったテンションと思ってください、じっさいそれを思い出しながらなんだけどね。「おぅ、ちょっと待てや兄ちゃん! さっきから黙って聞いてりゃ、いい気になってデタラメこきまくってやがるけど、その程度の恫喝で俺から銭が取れるとでも思ったのか?」「はぁ? 何だってぇ?」「だから説明してやるよ! このデコスケ! 出逢い系詐欺とはいいところに目ぇつけたのはほめてやらぁ、でもな、やるんだったらもう少しうまい芝居しねぇとだな」「おい、どういう意味だ!?」「いいから黙って聞け、このガキゃぁ!」「……」ガキといわれてすっこむところがリアルでガキだったのかも。
「おぅ、おめぇは超能力者か? こっちが身分もなぁんにもあかさねぇうちに、よくもまぁそこまでスラスラスラスラ請求金額がいえるってもんだ! ばぁか。その段階でフツーならあやしいって思うぜ」「あっ!」「おせーよ。その前に会社名間違えて俺が聞いたのすら訂正してねぇ。この時点で組織ではなくガキ一匹がなにかやらかしてると思うにきまってらぁ!」「……」「それに! えらそーなメールを送ってよこしておいて。こっちに電話かけさせるってのはどういう了見だよ? ばぁか、普通の債権取り立て屋ならまずはつながるまで電話かけまくって説明よこすわ!」「……」「まぁいい。次だ! おぅ、てめーのぬかした57000円とかゆー延滞金、その発生の根拠を言って見ろや! とーぜん台本に書いてある通りでいいぜ」「……そ、それはですね、それは実際に損害が発生していまして、入会時の規約に……」あら、おとなしい口調にかわっちゃったよ。「あー、もういい。その程度のテンプレートしかねぇんか? だったら、そんなに損害が発生するようなシステムを組んだおめーの不見識を呪うんだな! 規約ぅ? おぅ、どんな寝言書いてもかまわねぇけどよ、んなもんぜ〜んぶ無効だよっ」「無効!?」「そう無効! 消費者契約法で定められた年14.6%以上の延滞金はぜ〜んぶ無効なんだよ。この手の判例なんざ掃いて捨てるほど出てるし公開もされてらぁ、競艇打たずに働かずに金欲しかったらそんぐらい勉強しろ」「しかし…」「しかしもカカシもあるかっての! オゥ、コンニャロー。それにな! 裁判が金かかるって話をしたくて、裁判なんて単語を出してきたんだろう?」「はい」「ばーか、敗訴者負担制度なんてもんはな、この国じゃほとんど認められていねぇよ。みんな弁護士への報酬は依頼したヤツが払うことになってるんだよ!」「……」「いいよ、裁判やっても? 受けてたつよ。そーなりゃおめーの個人情報もまるわかりだ! ただし、今回のおめーの裁判の争点は、まずは5000円とおめーの台本じゃあ、いつ俺がログインして入会したかしらねえけど、その分の年14.6%の延滞金それだけを請求するだけの裁判にしかなんねぇよ、どうする? 弁護士報酬で赤字確定だぜ!」「……」そろそろ電話切るかなぁとか思ったんだけど、どうやらこの豹変っぷりにビビったのか、そのまんま。とどめは、「それと、債権回収業者に回すとか言ってたな、おめぇのところ、ファイナンスを名乗っておきながら回収部をもってないのかよ!」「……ありません」おや、まだ企業を気取ってるんですか?「ドシロートが! じゃあ聞くが、組関係をにおわせてるその手の回収業者が、いくらでその債権を買うのか知ってるのか?」「しりません……」「ちぃ、文字だけで知ってるだけか、しょうがねぇな!」「いいか、数があつまろうが、たかだか6万ぽっちの債権を買うほど、取り立て屋はヒマじゃねぇや! その前に、100件も200件も延滞されるような会社の債権なんざ、プロは恐くて手もださねぇ! それだけは覚えておけ!」じっさい、その手の商売をしてる方に江戸川で聞いたお話です♪ 親元がバッティングするかもしれない危険性があるエリアに住所のある債権や、その手の縄張りを越えてまで取り立てにいく必要がある債権に手を出すほど日干しになっていないし、なによりそんなに小口の債権ばっかあつめても手間と経費ばっかかかって儲けにもなんねぇってが最近のその手の方々の傾向らしいのですが、最近はどうなんでしょう? 「どーせ秋葉の裏あたりで日本語の不自由なにーちゃんから手に入れたメアド詰め合わせCDでも使って送ってよこしたんだろう? 人生誤ったな、おぅ、俺のところに送ってよこしたメールな、調べてみたら、おめー、BCCって意味解ってねぇだろ? いったい何百人に送ったんだ、ばぁか。ついでにな、送信元IP調べたら千葉県のまんが喫茶からじゃねぇか?」「……!?」「ほぉ、図星か。まぁ、ネットつかえる漫画喫茶って防犯カメラ入ってるってこともしらねぇだろうな? それとな、プリぺ携帯だろうが身元が解るんだよ! 警察もバカじゃねぇ、捜査の支障になるんで、わかんねぇってゆーことにしてくれってマスコミに頼んでるんだよ! あーあ。たった6万ぽっちで前科者か、おめーのやってることぁ詐欺ってゆー立派な犯罪だからな、首洗って待ってろよ!」半分嘘。ガチャ! あ、きっちゃいやがった。でも、いまごろ切っても遅いってば……。
 あ〜すっきりした♪