4月の泣き言・終わらせる勇気と終わりを知る勇気、どっちが大事?
2003年 4月 1日(火)
April Fool(四月馬鹿)
おまえは『年中馬鹿』だろって声はあまりにもあたりまえなので却下。
年中嘘ばっかついてる身としては、この日くらいはまともなコトを言おう、などと一瞬でも思ったので今日はながめ☆ たとえば、Foolを『馬鹿』と訳しちゃうことが多いけど、Foolには『愚者』って意味あいのほうが大きいんだけど……、ホントは。バカとアホくらいのニュアンスだけど、場所によっては撃たれる刺される殴られる☆
では本題、このエイプリルフールの起源ってなんざんしょ? なんて存在自体がエイプリルフールっぽい葉月に聞かれて、さすがに四月馬鹿なんだからおっけってな感じでウソ800なデタラメを教えるわけにもいかなかったんで、ちょいとばかり調べてみました。
そしたらなんと、きっちり聖書の中にもらしい経緯が2編ほど書かれてまして、ひとつ目の物語は、洪水が引いてしまう前に方舟から鳩を放ったノアの失敗(創世記・9章20節〜29節)ってのがこの日の由来って話と、もうひとつのほーは、イエスがピラト総督からヘロデ王のもとに送られ、また戻ってきた日を記念するというものがありましたっと(マタイによる福音書・2章あたり)。その経緯から「人をピラト総督からヘロデ王のもとに送る」という英米文学なんかでよく描写される英語圏の古い言い回しはだれかに無駄足を踏ませることって解釈で、つまりは「愚か者の使い」を意味する古い言い回しなんだけど、日本語に翻訳する場合、昔の翻訳者な人は直球でこのフレーズを訳してくれたまま、話の中織り込んじゃうから、ときどき前後のつながりが「ほえ〜?」ってな感じになることがあったとか。
で、この手の翻訳って、素直に“『やつら』をピラト総督からヘロデ王のもとに送っちゃおうよぉ♪、ねぇ、ごしゅじんさま☆”なんていうよか“『やつら』にムダ足を踏ませちゃおうよぉ♪ ねぇ、ごしゅじんさま☆”ってな感じで訳した方が葉月の邪悪っぷりがよく見えて、キャラのイメージの通りがいいと思うけどどうでしょうか?
まぁト書きの部分なら直球でいいけど、すくなくともキャラによると思う。ってこれは余談か。ついでにいっちゃえば、世界で一番発行部数と読者の多い一大スペクタクル・フィクション小説や、その二次加工物から引用されても異教徒かつ邪教徒なわたしにはどーでもいいことなので、やっぱハーマイオニー@エマ・ワトソンちゃんに敬意と歪んだ愛情を表して、イギリスの民俗学あたりからチェックしてみた方がいいんじゃないかな〜と思ったら、……わはは、やっぱりモンテイ・パイソンな国だわさ☆ きっちりエイプリル・フールも研究されてて、しかもこっちのほーがはるかにそれっぽいし♪
んでイギリス民俗学でのエイプリルフール。この日を13世紀頃にノッティンガムシャー州にあったという伝説のアホ村・ゴタム(Gotham)に関連づけてるですね。
いいですね〜、伝説のアホ村ってフレーズ。まじモンティ・パイソンあたりのタイトルになりそ☆
で、その伝説によりますと、このお話の時代13世紀ごろてのは国王が旅行したすべての道は公有地になるってゆーおそろしく理不尽なルールがまかり通っておりまして、とーぜん公有地になりゃ税金やら通行料がその辺の住民から堂々とふんだくれるというわけですな☆ とうぜんながらゴタム村民は無料で通れる上に村のメインストリートを失いたくないってのと、そんなんで金ふんだくられるのもシャクだとでも考えたのか、当時のジョン王のアホ村通過阻止のために大嘘満載なヤラセ話を周辺に広げまわった訳です。
とーぜんながらアホ村で有名なその村発の情報なだけにたとえヤラセでも信憑性満載。今節の江戸川は荒れるぞ〜と、競艇恐怖新聞社が触れ回ってのとワケと規模が違う、同じアホでもアホの方向性がちがうってもんですな☆ たちまち近隣にヤラセとは思われず、ついにリアルに発狂しちまった、という風に知れ渡った挙げ句に、そのイカれっぷりがジョン王の耳にもついには届くわけです。いかにこの時代の娯楽が少ないかがわかろうもの、おそらくは伝言ゲームレベルでどんどん話が膨らんで届いたじゃないかな?
さて、その国王。そんな話を耳にしたからといって、はいそうですかと『え〜っ、そーなんだぁ〜? ふ〜ん。そんじゃあぁ、そういうかわいそうな人ばっかりならぁ、わたしぃ〜ゴタム村には近寄らないでおくねぇ☆ ふふふぅ〜、なんてわたしってば慈愛に満ちた王なんでしょぉ〜、るん♪』……なんてブスヴォイスが似合うような国王なわけがなく、金を競艇場の胴元以上に簡単かつ自由に庶民からふんだくれる権利を自由に使えるんだから、もちろんリアクションはこっち☆ 『ゴルァ! そんなヤラセに乗ると思ってるのかてめえーらっ! この思想理論と領導芸術の天才であり、百戦百勝の鋼鉄の霊将であり、偉大な革命家、政治家であり、偉大な人間である国王のジョン様に金だしたくねぇからそーゆーこといってるんだろ? もしそーだったら村ごと焼き払うからな〜、火ィつけたら話早いってのはアーサー王の時代からの定説ってことを知っての狼藉だな、おぅ、上等だぁ! 首洗ってまってろや〜ゴタム村ぁ!』ってな勢いで無茶な前振りと無茶な命令を下すわけです☆ とーぜんですな、俺だったら絶対そうするもん。
なわけで、使者を立てて、ゴタム村のイキっぷりをほんとかどーか確かめたあげくに、ついでにアホの長に話を聞いて来いやぁと使者を送ったわけです。
……そこでその使者が見た恐るべき光景とはなにか? 魚を溺死させようとしたり、鳥を屋根無しのかごに閉じこめようとしたりなどなど、村をあげての噂以上の愚かな所行のオンパレード。
どのくらい愚かなヤラセをしたかってゆーと、競艇客的に解りやすく言えば気温35度越えの真夏の大潮、上げ潮50センチ・追い風4Mの江戸川9R5日間開催の4日目一般特賞戦、1.横澤剛・2.谷本幸・3.内田亜・4.新良一・5.平井紀・6.高橋知とゆーメンバーの番組で展示航走も始まる前から『はい、おめでと〜。特報〜。勝負れーす。朝から待ってたお約束〜。チィ〜ヤ〜ストれぇ〜す(そう聞こえるよ、金ちゃん)』とか煽りながら、江戸川の予想屋の全員が全員、3−6−5を一点書き予想で煽る(中には確かに教えるような予想屋が一人二人ならばどこの競艇場にいるのでまだ許容範囲だけどもね)挙げ句に、お客もそれに乗ってマジで3−6−5が3ケタ配当一番人気なんぞにおされてたら、その競艇場はまったくもってシャレにならない狂人の集団だってこと、わかりますよね? 暑さや太陽のせいにはできるわけありません☆
とーぜん、村人の狂言を真に受けちゃったかわいそうな使者、予想屋に乗っかってホントに3=6=5ボックスで買って、ちょっとでも競艇を知ってたら他に買い目などない真のド本命1−2−4が226580円くらいで決まったあげくにオケラにされたのまでぜ〜んぶ国王に報告したのか知らないけど(この段階で競艇場ぐるみのヤラセ成立☆ おそらくはそのくらいの村あげて仕組んだのでしょうね)、おいおい、オケラの毒に当てられておまえにまで愚かが移ったのかよ? そこで1−2−4スイチで買えない奴は競艇やめっちめぇよなとどやされる使者。しかし……どやした後にふと気づく国王。……待てよ、そんな予想を立てる奴がうじゃうじゃいるよーなら長くないな〜 江戸川……じゃないゴタム村。あーあ、気の毒すぎて鼻水もでねぇぜ、それにもともと競艇客は愚かだなんだからどうやらマジでアホだ、んじゃあほっとけってなわけで、愚か者を罰するのは、バカにバカっていうと自分がバカなんだぞ〜、うえ〜ん! ってなこと言って泣いてたお医者さんごっことスカートめくりしか記憶に残ってない幼なじみでも思いだしたのか、国王はゴタムはリアルで気の毒な住人が揃ったとっても気の毒な村であるってと宣言した挙げ句に、旅行ではちゃんと避けて通るようになったわけです(もしかしたら、避ける理由が変わっちゃったのかもしれませんけどね)。それ以来ずっと、エイプリル・フールの日は彼らゴタムの住人の偽装とヤラセをを祝っているってゆーお話。
キャスト
ジ ョ ン王・ジョン・クリーズ(声・納谷悟朗)
使 者・エリック・アイドル(声・広川太一郎)、テリー・ギリアム(声・古川登志夫)
ゴタム市民・グレアム・チャップマン(声・山田康雄)、テリー・ジョーンズ(声・飯塚昭三)、マイケル・ペイリン(声・青野武)、その他(声・松金よね子、沢田和子(現・和猫)、西村知道)
競艇のネタとモンティパイソンがまざったのはご愛敬ってことで、ゴタムの住民とパイソンズが競艇客ってワケじゃないですからね(あたりまえだ)
ちなみにこのゴタム狂人村はさっきも書いたよーに『gotham』とつづります。……あれ、このつづりだと、なんか『ゴタム』って読むより『ゴッサム』って読みたくありませんか? はい、実はその通りで、例の金持ちの神経病みでお稚児好きな筋肉達磨な自称正義の味方、実は悪人どもも金持ちの暇つぶし的な馴れ合い犯罪都市「ゴッサム・シティ」を思い出しませんか? つまり、あのコウモリ男の街の由来にも引用されてるわけであります☆
やっぱ、こっちの方が応用しやすくていいかもね☆
葉月が目をぱちくりさせながら話を聞いてたけど、……実はこれが全部嘘だとしたらどう思うかな? うふふ♪