この企画は競艇におけるさまざまな疑問に実際に挑戦して実証する企画です。
なお、原則的に金額等はフィクションですが、ゲストとして本文に登場する犠牲者人物と行動だけは、真実です。
競走成績は主催者発表のものでご確認下さい。
第一回「ビギナーズラックは実在するのか?」
第1章 スタジオトーク
桶良「おぅ、コンチクショー。オレは予想だけじゃなくてこんなことまでしなきゃいけねぇのかよ? 自殺教唆予想の桶良成男だ、これ以上、余計な自己紹介なぞ、いらねぇよな!」
ヤラレ「は〜い。あたしはアシスタントでぇ、黒の頁のトップでご祝儀を強要してる逸茂ヤラレでぇす♪ まだ画像データがないんでぇ、あたしの姿は勝手に想像してていいよぉ。しっかし、ギャンブル関係のアイドルなんかやった日には、二度とまっとうな仕事ってぇこなくなっちゃうよねぇ……。いくらオーディションをして、クイーンなんて肩書きがあっても地上波にもCSにも出てこないしぃ。それにねぇ、初代の関○さんは行方不明だしぃ、二代目の高○センパイだってぇ、JLC以外で見たことないしぃ……、三代目に至ってっは元ミニスカ○リスでしょぉ〜? 結局はヨゴレなのよねぇ……、あーあ、あたしなんか肩書きはないしぃ、最終学歴は自動車学校中退だしぃ、競艇恐怖新聞社をクビになったら、きっともう武○士マネーダンサーズの後ろの方でちょこまかしているかぁ、インディーズAVのレイプものかぁ、カラオケのBGVで演歌にあわせて裸になるしかないのかなぁ……。やっぱしぃ、あたしやめていい? なぁにか違うってカンジなのよねぇ……」
桶良「黙れ小娘ぇ! 訳のわからねぇことをぬかしてるんじゃねぇ!! これだから半端に学歴の有る奴ぁ嫌いだ!! こちとら中学校で分数が解らなかったから競艇客をやってるんだ」
ヤラレ「はいはい。さて、ためして早ガッテンは。こんな話から。文京区は後楽に住む……。」
桶良「なにぃ!! 文京区だぁ! ばっきゃろーそんなの燃やしちめぇ!!」
ヤラレ「桶良さん、文京区になにか恨みでもあるんですかぁ?」
桶良「おぅ、昭和40年代に共産党の知事を生み出して、後楽園競輪を廃止させた張本人のババァが住んでたところだ! てめぇの住んでるマンションの下の階じゃ高レートの麻雀やら地下カジノが毎晩開帳されてるわ、マンション売春の温床だったってこともしらねぇでよ、後楽園競輪だけをヤリ玉にあげやがった訳だよ。おかげで財政が一発でパンクしちまいやがって、都民税も区民税も派手に値上げされたんだ、ざまぁみろってんだ! けっ、で、その文京区のガキがなに寝言をいってるんだ!?」
ヤラレ「ガキってぇ、あたし、まだ男か女かも言ってないですよぉ」
桶良「オレから見ればガキはガキ!! さっさと読め! 文京区って聞いただけでこちとら腹が立ってるんだっ!!」
ヤラレ「でもでもぉ、文京区には大西英一選手が住んでいるハズですよぉ? 何年か前の江戸川周年の自己紹介でそう言ってましたよぉ?」
桶良「いいから読め!!」
ヤラレ「はいはい……。えーと。『初めまして。僕の友達はみんな競馬ファンです。でも、僕はギャンブルが嫌いでやったことがないって言ったら、みんなに馬鹿にされてしまい、友達がいなくなってしまったのです。だからいまさら競馬なんかやっても友達に馬鹿にされることが決まっているので、違うギャンブル、たとえば競艇なんかをやってみたいと思ったのです。でも、ギャンブルを知らない僕ですから、競艇のこともまったく解りません。知っているのは僕の職場の上司が仕事中にやっているのを見ているので、競艇は薄汚いオヤジがやることだけしか知りません。どうかこんな僕に競艇で飯が食べられるようになるくらい詳しく教えてください。』ですってぇ……。桶良さぁん。この人、何か勘違いしてませんかぁ?」
桶良「いいってことよ、ケッケッケ。気に入ったぜ、なかなかいい心がけじゃねぇか。そうだよ、馬は走らせるもんじゃねぇ、喰うもんだ!! このガキ、よくわかってるじゃねぇか! おぅ、ヤラレ。このガキを今すぐ江戸川競艇場へ連行してこいや! なぁに、いまのおめぇの格好のままコイツの会社に乗り込んで、受付で『お願い、あの人に会わせて!!』と目に涙の一つでも浮かべりゃ、向こうから差し出してくるって」
ヤラレ「あのぉ……、あたしってば、いまどんな格好してるんですかぁ?」
桶良「そんなもん、想像に任せておけばいいんだよ!! さっさと行ってこい!! オレは1マーク前で待ってるからよ!!」
ヤラレ「はーい……」
桶良「けっけっけ、そうだな、ギャンブル童貞野郎のビギナーズラックって奴が本当にあるのかこの目で本当に確かめてみてぇしなぁ……」
NA・ここから先はVTRでどうぞ。
第2章10月23日江戸川競艇場開催3日目
ヤラレ「はーい、連れてきましたぁ。桶良さんの言うとおり、返さなくていいって向こうのお偉いさんが行ってましたぁ☆ 垣内幸彦っていう子でぇす」
垣内「あ、あの……。僕に何か用なんですか?」
桶良「ばっきゃろー! てめーはこれに見覚えがねぇのか? てめーが競艇恐怖新聞社にメールをだしたんじゃねぇのか!? まぁ、オレの手もとにおめぇの名前とヤサがある以上、長岡みてぇにトボけても家庭訪問にいけるからよぉ。帰ってもいいんだぜ」
垣内「いや、いいです。でも……僕、いまお金が……」
桶良「なに眠たいこと言ってるんだぁ、オゥ、江戸川競艇場には富士銀行のキャッシュディスペンサーがあるんだ、キャッシュカードでもクレジットカードでも、バールのようなものでもいいから全部突っ込んで金取ってこい!!」
ヤラレ「あたしが案内するよぉ」
………… 15分後 …………
ヤラレ「桶良さぁん☆ この子スゴイのぉ、銀行から全部お金下ろさせて、持ってたクレジットカードで、キャッシングしたら全部で200万もつまんでこれたよぉ」
桶良「そうか、ヤラレ。おぅ、今から競艇を教えてやらぁ! ほれ! これを見て舟券を買って見ろ! 予想新聞代10万円」
垣内「あ、あの、この予想新聞って、どうやって読むんですか?」
桶良「てめぇーは日本人なんだろう! ひぃふぅみぃ……。ここには漢字とひらがなとカタカナと数字が書いてある、それが読めねぇっていうのか!?」
垣内「いいえ、選手の名前とかは読めるんですけど、これをみてどうやって舟券を買えばいいんですか?」
桶良「ばっきゃろー!! それを教えたら実験にならねぇじゃねぇか! てめーがギャンブル童貞だからこちとら本業のダンボール拾いを休んで江戸川にきたんじゃねぇか!! 黙って舟券買って見ろ!!」
垣内「は、はい……」
ヤラレ「ねぇ、桶良さん。せめてマークシートの書き方くらいは教えてあげましょうよぉ……」
垣内「あ、ヤラレさん……、僕のことを心配してくれているんですか?」
ヤラレ「だって、締切1分前で窓口でモタモタされたら、あたしだって殺意の一つも走るわよ。……桶良さんだってそうでしょう?」
垣内「そ、そういう意味で心配してしてくれたんですか……」
ヤラレ「そうなの、えっとねぇ。上の段にぃ、一着に来ると思った舟の番号ぉ、下の段に二着に入ると思った舟の番号を塗りつぶすのぉ。それでぇ、右側の数字が金額ぅ、数字を好きに塗ってぇ、でもね、単位のところなんだけどぉ……。万円以外は受け取ってくれないから」
垣内「でも窓口の上には『百円以上』って書いてありますよ」
ヤラレ「あれは百円以上持ってない乞食は競艇場に来るな! って意味の警告なのぉ」
垣内「ううう……、1レースいくらつかえばいいんですか……」
ヤラレ「いまからだとぉ、6レースからだからぁ。桶良さんにズク1本抜かれてるし、あたしもズク1本、今から抜くからぁ、残りは180万、ってことは1レース30万も使えばいいわねぇ。ねぇ桶良さん?」
垣内「そんな! 全財産を使えっていうんですか!?」
桶良「ばっきゃろー! なに眠たいこと言ってるんだ!? おぅ、コンチクショー!! 寝言は寝てから言えよな! いいかぁ、博奕って奴ぁ負けたら裸になるのが礼儀だ! ゲームの麻雀だって和了られたら服を一枚脱がされる時代だぞ!! 最初から金を残して博奕をするくらいだったら博奕なんかに興味を持つんじゃねぇ!」
垣内「わかりました……」
桶良「でもよぉ、安心していいぜ。競艇って奴ぁ、どのレースも最大6艇しか走らねぇからよ、競馬と違ってレースごとに18頭も走ったり、8頭しかはしらねぇなんて半端なことぁしねぇぜ! それに競艇で舟券が当たる確率は当たるか外れるかの2分の1しかねぇ、これほど楽な博奕は他にはねぇぜ!」
垣内「あれ? でも、6艇立てで連勝単式なら6×5で30分の1じゃないんですか?」
桶良「ぐだぐだぬかすな! これだから高校をちゃんと出てる奴ぁ理屈っぽくてイヤなんだ!!」
第3章 江戸川競艇場第6レース〜第8レース
第6R 1−4 790円 第7R 3−4 980円 第8R 4−1 2270円
桶良「けっけっけ。やっぱり自分の金じゃねぇから安心して大張りできるぜ、この水面じゃ6コースの國浦もインの吉村も2着精一杯なんだよ。しかし、まさか1−4本線の裏目で2270円もつくとはぁなぁ、これだから競艇やめられねぇんだよ!」
ヤラレ「桶良さぁん☆ 褒めて褒めてぇ、あたしも人のお金だから全然気にしないで大張りしたのぉ。それでねぇ、6Rで500枚投げて1−4を200枚とったのぉ。7Rなんかねぇ、吉田弘文のアタマ勝負でぇ、3−4スイチ150枚だったのぉ☆ なんで980円もついちゃうのぉ?」
桶良「ズク抜きかぁ、けぇっ。ヤラレ! だから競艇関係の仕事はいいことあるだろう? AVなんぞに出たところで、おめーみてぇなヨゴレじゃ、いま手に持ってる金の半分もらえりゃみっけもんだ」
ヤラレ「うん、あたしもそう思ったぁ、あれぇ、垣内さんは?」
垣内「全然当たってないです……、もう90万なくなっちゃいました」
桶良「そうかそうか、でも安心しろ。300円の配当に30万ぶち込めば簡単に90万なんか取り戻せるんだぜ、それが競艇って奴さ」
第4章 江戸川競艇場第9レース
垣内「あの、ヤラレさん。さっきの展示航走を見たら、6の堤昇って選手が来そうな気がするんですけど」
ヤラレ「なぁに言ってるのぉ、江戸川の6コースはねぇ、ゴールに月より遠いって言われてるのよぉ、しかもこの堤はニセモノの堤なの、神奈川の堤建一だったらこんな水面でも6コースから飛んでくるかも知れないけどねぇ……。いいわ、あたしが、いい穴を特別に教えてあげるぅ。ここは、4枠の松尾から行ったらいいと思うよぉ、こんな水面だったら差しがきくからぁ」
垣内「松尾ですか……、あ、けっこうつきますねぇ」
ヤラレ「そう、それに宮崎の差しぃ☆」
桶良「ばっきゃろー! ここはおめぇ3の森岡だよ! こいつのまくりは決まればすげぇぞ!」
垣内「じゃあ、4−3と折返しの3−4を厚めに買って、あとは予想屋のおじさんに聞いた穴目の1−5と5−1を絡めて買ってみます。……本当は6−2が来そうなんだけど……」
………… 15分後 …………
第9R 6−2 1420円 森岡どべ、松尾5着
ヤラレ「あはは☆ 垣内さんの目展示に乗ってみてよかったぁ♪」
桶良「そうだよな、こっちの堤はツケマイバカ一代だったの忘れてたぜ、でもまぁ6の絡みで1420円たぁ、やっぱし江戸川の客はクロいぜ」
垣内「あのぉ、森岡来ませんでしたよ……」
桶良「ああ、堤にあんなきれいにツケマイきめられたら、森岡も松尾も出番がねぇぜ」
垣内「そんな、すごいっていったじゃないですか!」
ヤラレ「あれぇ? 自分の舟券が外れたのをあたしのせいにするつもりぃ? それってひどぉい!」
桶良「おぅ、何勘違いしれるんだよ! オレたちは買えなんて一言も言ってねぇぜ、それにおめぇの買い目を聞いても、来るとかこねぇとかひとっことも言ってねぇ、決まってるだろう!? 最後に穴場に金突っ込むのはてめぇの手であって、誰もてめえに代わりに買えとは言ってねぇんだよ」
ヤラレ「でも、初心者だからしかたないわよねぇ。いいわ、お詫びに少しお金貸してあげる、今のレースもスイチで怖かったら抑えといた分だったから。本当は2−6が来たらうれしかったんだけどねぇ、100枚しか買ってないの。でも当たったからぁ、ツキも一緒にお・す・そ・わ・け♪」
桶良「おぅ、よかったじゃねぇかよ! この小娘が茶髪のホスト以外に金をくれやるなんざなぁ、おいおい……、またどこぞの原子力発電所から放射能でももれ出すんじゃねぇのか?」
垣内「え、でもこれ1000円ですけど……、1420円を1万円取ったら142000円じゃないですか」
ヤラレ「なに図々しいこといってるのよぉ!! 人からお金をもらう側が少ないとか多いとか言える立場じゃないでしょう!? 傷ついたぁ! もうあげない!! このお金、予想屋さんのご祝儀にしちゃう!!」
桶良「ばぁか、乞食が金恵んでもらうのにキジくれだとか富士くれなんて言ったら、普通殺されても文句いえねぇぜ!! 損したなぁ……」
垣内「でも、元はと言えば……、僕のお金だった」
桶良「そうだな、でもよぉ、おめぇからもらった授業料10万は、もう全部穴場に突っ込んじまってねぇよ。今オレやヤラレの持ってる金は全部払戻窓口でもらった金だからな、ここにある10万はもうおめぇの10万じゃねぇよ、ほれ、名前だってかいてねぇだろう? 自分の金を探したけりゃ、てめぇの舟券買った穴場に首でも突っ込んで金返せって言ってみてくればいいじぇねぇかよ」
垣内「そ、そうですね……、すみませんでした」
桶良「おぅ、それでいいんだ、謙虚でいいぞ」
第4章 江戸川競艇場第10レース
第10R 6−1 1650円
桶良「かぁ〜っ、参ったなぁ……」
ヤラレ「ほんと……」
垣内「どうしたんですか?」
桶良「どうしたもこうしたもねぇよ、茶谷の奴があそこまで江戸川の波水面を走れるとは思わなかったぜ……、チクショー。今年に入って10回目くれぇの一生の不覚だぜ」
垣内「外されたんですか、僕もそうなんです」
ヤラレ「違うのよぉ、桶良さんってば、何を血迷ったか、茶谷は二着精一杯だってぇ、そう決め打ちしちゃったからぁ6−1をウラの半分しか買ってないってぼやいてるのぉ」
桶良「それだけじゃねぇよ! ヤラレの奴が今度は裏も返さず6−1一点で200枚も抜きやがったんだよ、ばっきゃろー、いくら元が自分の金じゃねぇっていってもよぉ、ちょぉっとでも江戸川知ってたら6の頭スイチなんて買えねぇって」
ヤラレ「あははぁ☆ 桶良さんがぁ、自信たっぷりに能書きたれた予想の裏を買えって、江戸川乞食さんがいってたのぉ☆」
桶良「くそぉ、あんにゃろう! 余計なコトぬかしやがってぇ、で、ガキぃ。おめーはどうなんだ」
垣内「……、あの、もう僕30万しか残ってないんです。……、200万円がもう30万しかのこってないんですけど……」
桶良「安心しろ、あと1Rある。それに競艇は今日で永久におしまいって訳じゃねぇ、明日も、あさっても、江戸川なら年間180日はやってらぁ」
垣内「でも、全財産なんですよ……」
ヤラレ「何言ってるのよぉ、お金なんて天下の回り者だし、いざとなったら内蔵売っちゃえばいいの。競艇客ってね、血を売るのもあたりまえぇ。内蔵の中で2つあるものは必ず1個売っちゃってるしぃ、半分に切っても大丈夫なヤツは半分に切って売っちゃうものなのよぉ。あたしだってねぇ、昔は切り売りしなくていい上に、みんなが喜んで使ってくれる内蔵があるからぁ、それで錦糸町あたりで商売して競艇を打ってたわよぉ。でも、最近はエク○ドル人が多くてぇ、怖いからやめてるのぉ」
垣内「あ、あの……、どうしてそこまで競艇に……?」
ヤラレ「納税者の義務を果たしているだけぇ、あたしたちの買っている舟券、払い戻しの時に税金として25%控除されているのぉ」
垣内「あの、競艇の収益は3.3%が日本財団に行って、のこりの殆どが施行者の市町村に行くもので、国庫には入らないはず……」
桶良「ヤラレ! ぐだぐだいうな、納税なんてジンマシンの出る言葉を使うから。このガキ、知識をひけらかしたくなってるんだよ! オゥ、解りやすくいってやらぁ!! 投票は国民の義務!! これなら解りやすいだろう!! これならどうでぇ!?」
垣内「は、はい……。よくわかりました」
第5章 江戸川競艇場第11レース
桶良「さて、最終レースだ。おぅ、ヤラレ? おめぇはいくらやられてるんでぇ?」
ヤラレ「あたし? 新聞代の400円だけぇ♪ 桶良さんはぁ」
桶良「俺か? 俺は新聞は拾った奴で打ってるから、全然やられてないな」
垣内「あの、さっきからおふたかた、僕のお金を種銭にして打ち始めて、そのあとずいぶん当たっているみたいなんですけど、なんでヤラれているって話をするんですか?」
ヤラレ「だってぇ、最初に持ってきた自分のお金とぉ。人のお金って別のものでしょう? 自分のお金を使って、それを取り戻してないんですものぉ、だからあたしはマイナス400円なのぉ」
垣内「それって……」
桶良「細かいことぐだぐだいうから当たるもんもあたらねぇんだよ!」
垣内「は、はい……」
ヤラレ「そうそう。だから最終レースはなぁんにも喋らないで買ってみたらぁ?」
11R 1−5 580円
ヤラレ「垣内さん? 垣内さぁん?」
垣内「………………」
ヤラレ「あれ……、5−1 30万円のはずれ舟券を握りしめて硬直しています。どうやら200万円を使いきってしまったみたいですぅ☆」
桶良「でも、気の毒にな……。競艇場のキャッシュディスペンサーで大金をおろした挙げ句に、クレジットカードでキャッシングまでしちまったんだから、多分破産宣告を申請しても却下されるだろうな……。まぁ、なまじっか守らなきゃいけねぇものがあると博奕は打てねぇからな。いい授業料だと思うぜ」
・VTRフェードアウト
第6章 スタジオトーク・2
ヤラレ「ということで、競艇初体験の垣内さんの結果は総抜けでしたねぇ? 桶良さぁん。やっぱりビギナーズラックってのは、存在しないんですかねぇ? 競艇で儲けるのってぇ、やっぱりカンじゃなくてぇ、データと経験と授業料が必要なんですかねぇ?」
桶良「いや、いまVTRを見て気がついたが、あのガキ、9Rの6−2をきっちり読めてたんだぜ。考えて見ろや、オレたちみてぇなベテランが堤を真っ先に切ったのにだぜ……、もしあの時、あのガキがヘンな依存心を持たねぇで、6−2に30万くれぇぶち込んでいたら、多少はオッズが狂うかもしれねぇけど。1400円くらいの配当に落ちたと仮定しても、一気に426万だぜ。帯4本なんてそう簡単に俺たちでも抜ける訳がねぇ……。ってことは、ビギナーズラックは条件つきだが、あるって結論が出せるってことだぜ、ヤラレはどう思う?」
ヤラレ「そーですねぇ☆ 確かに、そうなりますねぇ。……、ということは『ためして早ガッテン』では、実験の結果『ビギナーズラックはベテランや同行者にヘン依存心を持たなければ、充分ありえると』いう結論になりましたぁ☆ 皆様は早ガッテンしていただけましたでしょうかぁ? それでは、次回のためして早ガッテンにご期待くださぁい☆」
「ためして早ガッテン」では、競艇におけるさまざまな疑問に対して生け贄を捧げてでも実証してみる企画です。こんなジンクスは本当にある? とか、こんな買い方で蔵が建つ? など素朴な疑問でもかまいません。予算と法律に触れない範囲で実験いたします。
おたよりは